高知県のメディカルチェックのアンケート結果を見ると、3年間の平均で39％の選手がサプリメントを摂取しています。サプリメントの種類はたんぱく質系のサプリメントが多い結果となっています。選手の皆さんは「筋肉アップにはプロテイン」と言う意識があるのだと思います。私が食事調査をすると朝から欠食、菓子パンだけといった選手が多く、食事を少し改善すれば、プロテインはいらない方ばかりです。そればかりか、腎臓や肝臓に負担をかける可能性まで出てきます。そしてドーピングなどの問題も出てきます。

　サプリメントとは、食事だけでは必要な栄養素が摂取できない時に補う目的で利用します。サプリメントは「食品」に分類され、「医薬品」との違い商品の成分表に全ての原材料を記載する義務がないので、ラベルなどに表示されていない物質が含まれている可能性があります。そのため、ドーピング禁止薬物が含まれていることを知らずに、摂取すると「うっかりドーピング」となります。安全性の高い商品を見分ける認証マークがついているサプリメントも「100％の安心はない」ということを知っておく必要があります。サプリメントの摂取によってドーピング違反行為になった場合には、すべて自己責任になります。安易に頼る前に、もう一度自分の食生活を見直し、まずは食事をしっかり整えることが重要です。