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今年も暑い!熱中症の理解とスポーツ現場でできること

今年も暑い!熱中症の理解とスポーツ現場でできること

理学療法士 木下 雄介

熱中症とは

 熱中症の診断基準は「暑熱環境に居る、あるいは居た後」の症状として、めまい、失神(たちくらみ)、生あくび、大量の発汗、強い口渇感、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)、頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、痙攣、せん妄、小脳失調、高体温等の諸症状呈するものです。1999年熱中症重症度分類が提唱され それまで熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病などと表現されていたものが、「熱中症」と統一されました。又、環境省や気象庁は気温だけでなく「暑さ指数(WBGT)」で熱中症の危険度を判断することを推奨しています。WBGTは気温・湿度・日差しを組み合わせた指標で熱中症予防には最も有効とされています。
 WBGT28を超えると熱中症による救急搬送患者が急速に増加、WBGT33以上と予測された場合、熱中症警戒アラート発信、WBGT35以上となった場合熱中症特別警戒アラートを発信している。
 令和8年7月18日(土)午前11時高知市のグラウンドWBGTで計測
 気温33.2℃、湿度25.7%、WBGT23.3
 暑さはあったが、湿度が低くサッカーの練習も暑苦しさはさほど感じなかった。

酷暑の中で試合

令和8年7月12日高知県黒潮町土佐西南大規模公園にて四国サッカーリーグ第9節11時キックオフでKUFC南国(高知県)とレベニロッソNC(愛媛県)の試合が行われた。KUFC南国の選手が残り時間10分で立ちくらみ、めまいによる熱中症症状で試合続行が不可能となり退場。交代枠を全部使用しており1名少ない状態で試合を継続した。幸い日陰で休み水分摂取で体調は早めに回復した、軽度の熱中症と思われた。この日の試合時間の黒潮町は気温が33~35℃、湿度が55~65%、WBGTが31℃前後であった。試合会場は人工芝であるため選手たちは更に強い暑さを感じていた。

重症度分類(日本救急医学会)と対応

Ⅰ度(軽度):めまい、立ちくらみ、筋肉痛・筋肉のけいれん、意識障害を認めない
対応:通常は現場で対応可能、クーラーや日陰の涼しい場所で休憩(Passive Cooling)、不十分なら全身冷水浸水、氷水浴等(Active Cooling)、水分摂取(水分と電解質の補給)も重要

Ⅱ度(中等度):頭痛、嘔気、倦怠感、脱力感、集中力や判断力の低下
対応:医療機関での診療が必要、現場では上記Ⅰ度での対応

Ⅲ度(重度):意識障害、痙攣、高体温、肝臓・腎機能障害、血液凝固異常など
対応:意識障害ある人に腋窩冷却は効果乏しく、救急車が来るまで全身冷水浸水、氷水浴等ですぐに冷やさないと合併症(中枢症状)のリスクが高くなる。深部体温が上がっているため、現場では全身冷水浸水、氷水浴等を行い、意識がある程度戻るまで冷やす。表面が冷たくても深部体温はなかなか下がらない。

冷却浸水、氷水浴(Active Cooling)

例)子供用のプールに水を張り氷いれる。
意識がある程度戻るまで冷やす
推奨水温10~15℃(サウナ施設水風呂14~16℃)

最後に

サッカーJリーグでは夏季(7月~8月)は熱中症対策のため、ナイトゲーム(夜間開催)が基本となっています。夏の暑さが厳しくなり日中のスポーツ活動も大変厳しいものとなってきている。現状では日中での活動が主となることが多く、安全な活動が継続できるよう熱中症の理解や対策、準備を考慮する必要性があると思っております。