栄養面からのリカバリー
スポーツ医・科学
委員会
栄養面からのリカバリー
スポーツ栄養士 大坪 豊寿(田中整形外科)
スポーツ選手がコンデイションを維持するために大切な事は身体をいかに疲労からリカバリー(回復)することができるかです。
リカバリーの目的は運動時に消耗したエネルギーと失われた電解質と水分の回復・筋たんぱく質の再合成などがあげられます。エネルギー源(グリコーゲン)の回復には糖質摂取が重要です。日常的な糖質の摂取目安量は練習の強度で変わりますが体重60㎏で中~高強度の運動を3時間練習した場合、糖質360g~600g/日となり、丼ぶりごはんにすると1日3~4.5杯となります。最低でも1食あたり丼ぶり1杯は食べてほしいです。日常は主食・主菜・副菜(2品)・乳製品・果物を毎食揃えて食べて下さい。試合と試合の間や午前・午後に練習がある場合は運動後出来るだけ早く糖質を摂取することが示唆されています。この時の糖質量は体重60㎏で60~72gでコンビニのおにぎり1~2個は必要です。
次に筋たんぱく質の再合成のためにはたんぱく質摂取も重要です。運動後に合成を高めるためにたんぱく質の補給が必要になります。1回あたり10~20gのたんぱく質をとるようにします。10gのたんぱく質でも十分な量です。摂取するタイミングは糖質と同じ運動後出来るだけ早く補給する事がポイントです。最近の研究では牛乳はリカバリー期に良いという報告があります。他にはフルーツヨーグルト・低脂肪牛乳・エネルギーゼリー(たんぱく質入り)などをおすすめします。